アクセスいただきありがとうございます。BioGARAGEに届いたお問い合わせの事例を紹介いたします。ご参考になれば幸いです。

免疫沈降した複数のタンパク質の同定には
1)どのくらいのタンパク量が必要ですか?
2)沈降物はどのくらいの濃度で、どのような溶液である必要がありますか?
3)貴社での質量分析法は2次元電気泳動後に個別にmass分析をするのですかそれとも沈降物をそのままタンパク分解酵素処理後mass分析するのですか?
なお生物種はヒトです。
細胞の表面に局在する特定のタンパクが相互作用しているタンパクにどうようなものがあるかを知りたいと考えています

回答いたします。

免疫沈降後のタンパク質の解析を行いたいとのことですが、
同定のターゲットとなるタンパク質がどの程度の数存在するか、わかりますでしょうか。

その数や確保できるサンプル量によって手法を変えるのが良いかと存じます。
可能性のある手法は、以下のとおりです。

1. 二次元電気泳動後、個々のスポットを同定する方法

二次元電気泳動後、MALDI-TOF/MS(PMF)によってスポット同定を行います。
免疫沈降後のサンプルということで必要なタンパク質量の計算は難しいですが、
個々のスポットがCBBで染まる程度が必要となります。

もし含まれるタンパク質の種類がそれほど多くないようであれば、
二次元でなくSDS-PAGEでも構わないかと存じます。

この場合、全体を弊社にご委託いただくのでしたら、費用は
二次元電気泳動:59,300円/sample
MALDI-TOF/MS(PMF):21,600円/spot (5spot以上でディスカウント有り)
二次元でなくSDS−PAGEの場合:44,900円/sample
サンプル送料:900円(EMSの場合)
となります。

2. タンパク質を分離せずに解析する場合

プロテオームマッピング(MudPIT)を行います。
こちらも想定されるタンパク質数に応じて費用と必要タンパク質量が異なります。
・10〜100個程度の場合
必要タンパク質量:10〜20 μg
溶液ボリューム:〜250μl
費用:180,000円+送料(※)

・500〜1000個程度の場合
必要タンパク質量:100〜200 μg
溶液ボリューム:〜250μl
費用:360,000円+送料(※)

送料:約17万円(溶液サンプルを凍結状態でオーストラリアまで送ります)

もし可能でしたら、どういった方法で解析するのがよいか判断するため、
一度SDS−PAGEを行っていただくのが良いかと存じますが
いかがでしょうか。

以上、ご確認いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。